
著者: 永井 玲衣 / 出版社: 講談社 / 132mm×188mm / P288 / ソフトカバー
見ることは、わたしを当事者にする。共に生きるひとにする。
世界をもっと「よく」見ること。その中に入り込んで、てのひらいっぱいに受け取ること。この世界と向き合うための哲学エッセイ。
わたしはどうやら、時間が流れていくにしたがって、何かが消えるとか、失われるとか、忘れられるということがおそろしいらしい。
ここに書かれたもの。その何倍もある、書かれなかったもの。でも決してなくならないもの――。
生の断片、世界の欠片は、きかれることを待っている。じっとして、掘り出されることを待っている。